いつもは買取価格や品目の話ばかりなので、今日は少しだけ寄り道を。私たちが毎日扱っている「銅」という金属の、ちょっと不思議な話です。
銅は、リサイクルしても劣化しない
あまり知られていませんが、銅には面白い性質があります。何度溶かして作り直しても、品質がほとんど落ちないのです。
紙は再生するたびに繊維が短くなり、プラスチックは劣化していきます。ところが銅は、溶かせばまた新品同様の銅に戻る。理屈のうえでは、何度でも、半永久的に生まれ変われる金属なのです。
だから、こんな言い方をされることがあります——「いま世界で使われている銅の中には、何千年も前に掘り出された銅が、姿を変えて混ざっているかもしれない」。古代の装飾品だった銅が、いつかの時代に溶かされ、貨幣になり、船の部品になり、電線になり……そうやって巡りめぐって、いまあなたの家の壁の中を通っているかもしれない。そう考えると、足元の電線が少し違って見えてきませんか。
東京五輪のメダルは「ごみ」から作られた
この「金属は生まれ変わる」という話には、有名な実例があります。東京2020オリンピック・パラリンピックの約5,000個のメダルは、すべて使用済みの小型家電から作られました。
全国から回収された携帯電話や小型家電から、金・銀・銅を取り出す「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」。2年ほどかけて、金約32kg、銀約3,500kg、銅約2,200kgが集まりました。表彰台で選手が噛んでいたあのメダルは、もとをたどれば誰かの引き出しに眠っていた古い携帯電話だったわけです。
日本は資源の乏しい国と言われます。でも、家庭や工場に眠る廃棄物の中の金属——いわゆる「都市鉱山」——まで含めれば、世界有数の資源国だという試算もあります。鉱山は、山の中だけにあるのではないのです。
私たちの仕事は「終わり」と「始まり」の間にある
スクラップ買取という仕事は、正直、あまり華やかなイメージを持たれません。持ち込まれるのは、役目を終えた電線、撤去された太陽光パネル、動かなくなったモーター。いわば「終わったもの」たちです。
でも私たちの目には、それは終わりではなく次の出番を待っている資源に見えています。査定して、分別して、然るべきルートに乗せる。その先で溶かされた銅やアルミは、また電線になり、建材になり、もしかしたら誰かのメダルになるかもしれない。
「捨てる」を「活かす」へ。会社概要にも掲げているこの言葉は、飾りではなく、この仕事の中身そのものだと思っています。
だから、捨てる前にちょっとだけ思い出してください
ご自宅の物置の古い電線、工場の隅の動かないモーター、撤去したままの太陽光パネル。それらは「ごみ」ではなく、何度でも生まれ変われる資源の、途中の姿です。
処分費を払って埋めてしまう前に、一度だけ思い出してもらえたら嬉しいです——それ、売れるかもしれませんよ。
株式会社AMTは、静岡県島田市から全国の資源循環をお手伝いしています。査定は無料です。お問い合わせフォームまたはお電話(0547-39-3750/受付 平日 9:00–18:00)からどうぞ。